車の「セダン」と「クーペ」の違いは?ドアの枚数だけじゃない?

車の「セダン」と「クーペ」の違いは?ドアの枚数だけじゃない?

こんにちは、車大好きパンダリオン(@pandarion_com)です。先日、新しい車を買おうとベンツやレクサスなどディーラーへ行ってきました。

[st-card id=1357 label=”” name=”” bgcolor=”” color=”” readmore=”on”]

セダンやクーペなど様々な車を見てきたのですが、実際のところ「セダン」と「クーペ」ってどう違うんでしょう?僕自身、なんとなく違いは分かっていたのですが、ハッキリと

[st-kaiwa1]ここが違ったらセダン、これが付いていたらクーペ[/st-kaiwa1]

と言うポイントは理解出来ていないので、ちょっとコンパクトな車を探す時にはセダンとクーペ両方探さないといけない…。

そこで、今回はセダンとクーペの違いと、おすすめのボディタイプについて調べてみました。

セダンの由来は「籠」

まず、セダンタイプの車についてなのですが、「セダン」と言う言葉は昔の「籠(カゴ)」から来ています。

セダンの由来はカゴ

昔の人は、このような籠に乗って移動していました。昔の人といっても、皆が皆カゴに乗って移動していたわけではなく、籠に入って移動するのは一部の高貴な人々だけ。

この移動用籠は「セダンチェア」と呼ばれるもので、この言葉から今の一般的な乗用車が「セダン」と呼ばれるようになったんです。

2列シートの4ドアがセダン

ベンツSクラスセダン

セダンというと”高級車”のイメージがあるかもしれませんが、実際のところ安価なセダンタイプの車も販売されています。セダンというのは、そのボディ形状の名前だけで、高級車とは関係ないんですね。

セダンと呼ばれる車の形状として特徴的なのは、2列シートの4人乗り以上、かつドアが4枚付いていてどの座席でも乗り降りできる形をしているところ。一般的に乗用車と呼ばれる車はほとんどがセダンタイプですね。

基本的なことですが、

  • エンジンルーム
  • 乗車スペース
  • トランクルーム

が区切られており、静寂性と快適性を求めたスタイルとなっています。タクシーや公用車で利用されているように、乗車性、運転性、居住性が高く設計されています。

クーペの由来は「切られた馬車」

一般的に2ドアでスポーティな車のことをクーペと呼びますが、この「クーペ」という言葉は「カロッス・クペ」(切られた馬車)という言葉に由来します。

カロッス・クペ

カロッス・クペというのは馬車の一種なのですが、4人乗り馬車を真ん中で二つに割ったような形をしています。本来はカロッス・クペという名前なのですが、これがだんだんと略されて「クペ」という呼び名だけが残りました。

もちろん、普通に使用される馬車なのですが、一般的な馬車が4人乗りなのに対し、こちらのカロッス・クペは2人乗りの馬車です。そのため、一般的に2人乗りの小型な車が「クーペ」と呼ばれるようになったんですね。

2人乗りの2枚ドアがクーペ

ベンツSクラスクーペ

クーペタイプの車と聞くと、スポーツカーをイメージされる方もおられるかもしれません。一般的にクーペタイプというのは、2人乗りで2枚ドアのボディ形状をした車を指します。

「カロッス・クペ」という馬車時代の2人乗り、2枚ドアの形状を残したまま現代の車になった感じですね。

2人乗り、2枚ドアというコンパクトな形であるため、セダンタイプに比べて居住性や静寂性は劣ります。居住性よりも走りにこだわる人たちが好んで乗っているボディタイプですね。

ドアが2枚になることで車体自体の剛性が高くなり、高速走行しても安定性があります。また、カーブでの遠心力にも強いため、多くのスポーツカーは2枚ドアになっていますね。

最近では、後部座席がある4人乗り2枚ドアのクーペタイプも多く販売されていますが、基本的には前列(運転席、助手席)を重視した設計になっているので、後部座席の居住性はかなり低くなります。2人乗り前提の車ですね。

4枚ドアクーペも存在する

クーペというと2枚ドアだけがイメージされますが、実は4枚ドアタイプのクーペも存在します。

ベンツCLS

代表的な4ドアクーペの例がメルセデスベンツから販売されているCLS。

4枚ドア、5人乗りというセダンタイプに分類されるボディ形状でありながら「4ドアクーペ」といった名称で販売されている高級車です。

[st-kaiwa2]クーペなのに4ドア?[/st-kaiwa2]

なんて思ってしまいそうですが、4ドアでありながらスポーティな印象になるように車体が低く設計されており、前後のピラーがかなり寝ていますね。ドア窓も小さく車体の低さが目立ちます。

4ドアでありながら、スポーツカーテイストを加えたボディタイプ」と言ったイメージでしょうか。

セダンやクーペに明確な分類は決まっていない

セダン、クーペと車のボディタイプを分類していますが、実は明確な分類基準は決まっていないようです。古くからの移動手段、籠や馬車に由来した名前ですが、ハッキリした違いは決められていません。

ドアの枚数でセダン、クーペと分類する場合もありますし、車体の薄さ(ボディの低さ)からセダン、クーペと分類されているケースもあります。

しかし、ベンツのCLSを見てみると、CLSは「クーペタイプ」と称されているのに対して、「CLSクーペ」という2枚ドアタイプも販売されています。

そのため、セダンとクーペを分類するのであれば

  • 2列シート、4枚ドア、4人乗り以上の車をセダン
  • 2枚ドア、2人乗り以上の車をクーペ

と呼ぶのが正確かもしれませんね。4枚ドアでクーペっぽい車体(車高が低い、スポーティ)はあくまでも「クーペタイプ」と呼ぶのが正確です。

居住性を重視するならセダン、走り重視ならクーペ

セダン、クーペ、どちらも高級車が多く販売されていますが、それぞれに特徴があるので、購入するときには使用用途をしっかりと考えることが大事ですね。

セダンタイプはエンジンルームと乗車スペース、トランクルームがしっかりと分けられているので室内居住性に優れています。ゆったりと乗りたい、でも運転性能を求める方におすすめですね。

逆に、クーペタイプは車高が低く室内も狭く設計されています。その反面、操作性に優れているのでキビキビ走りたい人、車を運転するのが好きな人におすすめ。

どちらも一長一短ですが、自分の使用用途にぴったりあった車を選びましょう。